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大久保 牧夫
Physical Review C, 53(3), p.1325 - 1335, 1996/03
被引用回数:6 パーセンタイル:38.03(Physics, Nuclear)複合核の時間発展と回帰性をとり込んだ中性子共鳴核反応の半古典モデルを開発した。多振動子系の平均回帰周期を、励起エネルギーと関与した振動子数の関数として導いた。位相誤差1ラジアンとした。観測される中性子共鳴複合核について、振動子数、核温度を得た。これらは従来の値とよく一致した。複合核共鳴反応の時間発展について核表面で瞬間的に中性子密度の高い癒着位相を定義した。癒着位相は回帰周期ごとに出現し、共鳴寿命10sまで続く。癒着位相のフーリェ変換により核反応S-行列を得た。これより中性子断面積として、等間隔微細共鳴群及び包絡線を形成する巨大共鳴が得られた。三重の不確定関係が得られた。また共鳴領域から連続領域への転位が自然に得られた。
中川 正幸; 石黒 幸雄; 徳野 幸男*
Journal of Nuclear Science and Technology, 15(4), p.302 - 309, 1978/04
被引用回数:2炉定数セットに用いられる自己遮蔽因子の内、弾性散乱除去断面積に対するものは精度が良くない。ここでは、数値計算に基づいて、ナトリウム、鉄を中心として、精度の良い結果を得たので、従来のもの及びexactなものと比較し、大幅に改良されることを示した。
長谷川 明; 鶴田 新一郎; 石黒 幸雄
JAERI-M 6081, 54 Pages, 1975/03
従来の群定数セットの持つ不備を解消するために、軽中重核の共鳴領域における実効弾性除去断面積のより正確な取り扱いを行う一次元拡散臨界摂動計算コードEXPANDA-70DRAが開発された。計算対象領域の詳細スペクトルを均質化モデルにより、重心系非等方散乱を考慮したRecurrence Formulaで純数値計算的に求め、それを重率として実効弾性除去断面積を求め直して使うという手法をとっている。今回採られた手法と従来からの手法の差をみるためにNaのSample Worth、Na-Void係数ヘの効果が調べられた。その結果、両者の間には10~15%の程度の変動が見い出されたが、この変化量はこれら積分量への他の誤差要因、たとえば重い核種の主要断面積の評価による差、摂動領域における摂動fluxの近似精度の差による効果とほぼ同程度のものであることが判った。又実効増倍率への影響は0.05%以下であり現時点ではそれ程問題とならない。
大久保 良幸*; 石黒 幸雄; 鶴田 新一郎
Journal of Nuclear Science and Technology, 11(8), p.348 - 352, 1974/08
被引用回数:1これまで高中性子スペクトルの計算に用いられてきた方法には、(i)連続減速理論、(ii)減速積分を直接散乱マトリックスを用いて数値計算する、(iii)減速積分をRecurrence Formulaを使って表式化して数値計算する方法らがあった。方法(iii)は、計算機を利用する場合、コア-・メモリーと計算上の演算が少ないので、多数群を用いた詳細計算には適していると考えられている。ここでは、方法(iii)では重心・実験室系とも散乱が対称な場合のみ取り扱られていたのを、散乱のP成分まで考慮できるようRecurrence Formulaを拡張し、速中性子スペクトルの計算精度を上げれるようにしたので報告する。